壁への叫び声

誰にも届かない一方通行のつぶやき

大人の隠れ家

大人のイメージをするとき、隠れ家的なお店で店主と仲良くしている姿を思い浮かべるのは想像に難しくない。

 

私も30を超えて、チェーン店よりも個人経営のお店を利用することが増えてきた。

特に最近利用しているバーは、まさしく冒頭に書いたような雰囲気のお店だ。
このようなお店を簡単に利用できるようになったのは、私がそれにふさわしい人物になったわけではない。

行きつけだったお店の店員が独立して出したお店である。
もともと仲が良かった定員さんだったため、一見入りにくそうな外観だったとしても、ためらいなく入ることができた。また、以前からの付き合いでもあるため気兼ねなく談笑できる空間となった。

傍から見れば、大人な空間を楽しんでいるように見えるが、実際はそんなものではない。
私は子供のまま、店員が一つ上のステップに行っただけなのだ。

自分が成長したら使えるだろうと思っていた空間は、自分を取り残したまま、店員が成長したから用意できた空間である。
私はそれを利用できているだけだ。

冒頭のシーンを再現するためには、やはり自分自身を成長させまともな人間になる必要がある。日々鍛錬とはよく言ったものではないだろうか。