壁への叫び声

誰にも届かない一方通行のつぶやき

名探偵コナン 黒鉄の魚影

今年も行ってまいりました。
1週間遅れではありますが公開直後のタイミングです。

今回の作品非常に良かったです。
過去5年では一番の良さかな。

ちなみに個人的には一番好きなのはゼロの執行人。
後はから紅も好きでした。
その次に食い込んでくるくらいの良さです。


さて感想を書いていきますが、ネタバレを含みます。
見ていない方はブラウザバックしてください。
絶対に見た後でないと後悔する内容が含まれます。

 

 

 

 

 

再度忠告します。
本当に良いですか?

 

 

 

 

 

 

 


さて書いていきます。
全体的な感想から。

現実路線に戻ってきた感じを受けました。
ここ数年はファンタジーかと思うような演出が多かったのですが、今作はリアルな路線。
だからと言ってこじんまりしているわけでなく、しっかりと見せ場のある構成でした。

■全体
構成をすごくおおざっぱに分けるならば、「事件」と「脱出」。
まず、はっきりと殺人事件がありその推理があるのは作品の原点に立ち戻ったため
名探偵コナン」として公開するに一番良い形になっていた気がします。
脱出においては、爆発やアクションといったアグレッシブな見せ場とは異なり、
緊張感によるサイレントな見せ場であり今までとは異なるいい見せ場になっていました。
映画となるとここ数年は準主役のような形で各キャラクターが活躍するのですが、
今作は灰原がピックアップされるものの、相棒としてのポジションではなくヒロインとしてのポジションでした。
そのため、活躍のメインはコナン君。
存分に暴れまわった回でしたね。

■導入
さてここからはもう少し細かく思い出しながら書いていきます。
導入は静かに、古い作品のように殺人から。
ただし推理させるものではなく、暗躍する黒の組織の動きから・・・
映画版の怖さというか、連載物の宿命ですが、
映画で決着がつくことはまずないんですよね。
ということで、味方サイドが絶対に助かるという暗黙の了解もあれば、
敵サイドの明確な敗北も実質てきにないものです。
そういうわけで、ある程度の計画は成功してしまうのです。
この恐ろしさが垣間見える導入でした。

■オープニング
オープニングは今までと比べるとだいぶ控えめ。
音楽の前奏は短かったですし、
映像も暗い色合いだったり、影を使った演出が多め。
オープニングだけで考えると少し物足りなさを感じるものになるのですが、
映画全体から見ると潜水艦や海底、黒の組織といったキーワードとよくマッチする
ものになっていたんだと思います。

■灰原誘拐と潜水艦からの脱出
事件までのまったり日常パートは割愛。
組織の直美と灰原の誘拐はお見事。
バーボンとベルモットのコンビは隙の無い完璧な作戦でした。
それと対比するような、ウォッカピンガの粗削りな作戦。

灰原の誘拐時のアクション・カーチェイスはいつも通りの序盤の見せ場。
車ごと崖へのダイブは大胆で強烈なシーンでした。
誘拐直後の博士とコナンの表情は見ものです。

脱出パートについては少し物足りなさを感じました。
キールのサポートましましでしたし、魚雷発射管のくだりは少し都合が良すぎと感じてしまいました。
ここは再浮上時の短時間で通信・型式の特定・脱出手段の提案を博士中心にしてもよかったのではないかと思います。

とはいえ今までにない、静的なスリルは映画としていいアクセントになっていたと思います。

■事件と推理
割とシンプルな方法での殺害方法。
それゆえ犯人の特定は簡単でした。さすがにわかってしまいました。
トリックについてはまぁできるだろうなといった感じ。
変装の延長レベルでしょうね。
正直事件や推理に関してはもう少し頑張ってほしいと思いました。

が、みんな思ったことがあると思います。
声優さんすごすぎる。
男性の声も女性の声も一人でやっていたとは驚きしかありません。
男性声優ですので男の声はまぁわかります。
女性の声に関して違和感が一切ありませんでした。
何なら二人使った豪華な仕様なのかと思ったくらいです。
ここは必見です。見る価値ありすぎます。

■物語の決着について
潜水艦の対処については、協力者が赤井さんと安室さん。
もう公式チートの2名がいる時点でどうにかなります。
険悪でありつつ、仕事をきっちりこなすところは好感でしかありません。

道具的な現実感はともかく、潜水艦を砲撃する方法・手段は
頑張ればできそうと思えるいい塩梅だったんじゃないでしょうか。

水中シーンにおいては賛否分かれそうです。
個人的には賛成よりですが、全面肯定とまでは言えそうにない立ち位置かな。
灰原はあくまで相棒であってほしいと思っているので、
恋愛事に関してはもっとドライでいいんじゃないかと思います。
好感度を表す描写はあってもよいと思いますが、恋愛方面には振らなくてもよいのではと思ってます。

キスのお返しは想像できたにもかかわらずいいシーンだと思いました。


とりあえず終わりまで来ました。
見どころや名シーンといわれるようなところは多く面白い作品であることは間違いありません。
もう一度見に行こうか考えているところです。

とりあえず本編はここまでにしておきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

■番外
システムについて
私はシステム屋さんをしています。
まぁ技術力はさほど高くありません。
そういった人の目から見てもさすがにセキュリティレベルが低すぎます。
日本の中小企業と同レベルのセキュリティレベルです。

もちろん、内部にクラッカーが潜んでいたら対処は難しいです。
作中に合った内部に侵入されたら弱いというのは事実正しいです。

でもそれは5年10年前までのお話でしょう。
現在は誰も信用しないこと前提でのセキュリティに注目が集まっています。
内部と外部で分けるという考え方ではリスクを消し去ることができないといったためです。
そういった考え方を最新鋭のシステムに組み込まないのは違和感でしかありません。
何ならそれを突破するくらいの見せ方があるほうが盛り上がりがあった気がします。


変な知識で映画が楽しめなくなる例でした。