壁への叫び声

誰にも届かない一方通行のつぶやき

レビュー『映画 ゆるキャン△』

アマゾンプライムに追加されたということで先週末見ました。

 

総評

面白かった。悪人のいない平和な物語。働き始めた人が見たらホッとできる作品だったのではと思いました。

 

さて、全体的に良かったです。物語の流れをおさらいしつつ良いと感じたところを書いていきたいと思います。

 

まずは、この映画ですが、アニメ版ゆるキャン△のラストに該当する作品です。

そういえばこの記事を書いていて気が付きました。私2期見てない・・・

 

とそんな人でも楽しめる作品です。

というのもアニメ版は主人公たちは高校生の設定であり、本当にゆるくキャンプをやっている作品です。

映画版は主人公たちが社会人になった後のお話です。

ざっくりとした物語は、忙しい社会人生活を送っていたところ、高校時代の友人が近くまで来たということで一緒に飲むことになった。山梨にある廃施設を再利用しようということでそこをキャンプ場にすることに。

高校自体のメンバーを集め、キャンプ場を立ち上げるために奔走する物語です。

 

仲の良かったグループでも社会人になれば住むところも離れてしまうし、仕事に追われる生活で趣味に割く時間も減ってしまうということでしょう。

現実でも20代半ばから後半にかけてのちょうど主人公たちと同じような境遇の人はそういった環境に共感しながら見ることになると思います。

 

突然近くまでやってきて飲み会を開いたり、飲み会の席で思い立ってすぐにタクシーを使い山梨まで行くところは振り回されたことのある人ならば自分のことのように思えるものです。(いろいろ実体験あり・・・)

 

キャンプ場を作るための施設整備においては、手作業から始まり、やり方のコツを聞いたり最終的には重機を出してきたりとまぁ緩さとは程遠い世界でした。

 

施設のお試し利用のキャンプでも、テントは鉄骨を使った巨大なものだし、ダッジオーブンや薪ストーブといった高価なキャンプ道具を使うこちらもゆるいとは違うようなキャンプ風景でした。

 

他にもアイゼンつけたガチ登山だったり、4時間かけて名古屋から山梨を往復する日々だったり、トラブルでキャンプ場計画は白紙に戻りかけたりなど出来事ややることは全然緩くありませんでした。

 

ただ、キャラクターたちは今まで通りゆるい感じだし、ひとつづつ対応していく中でちゃんと前に進むという描写は良い書き分けだったんじゃないかと思います。

 

 

 

印象にのこっていることといえば、食事シーンでしょうか。

冒頭は高校時代のキャンプ、名古屋名物の手羽先。カニ鍋が出てきたりでもキャンプでの鮭尽くし。力が入っているなーと思いました。自宅でお酒を飲みながら見てよかったと思いました。
キャンプ飯なので素材にあまり手を加えないのだけれど、調味料やハーブはこだわっているし、地元のほうとうを使うメニューだったりと本格仕様でした。

 

最後に風景の描写は良かったですね。

特に名古屋の風景は私が今働いているところでもありますし、駅前だったり、飲み屋の看板だったり・ジュンク堂だったり・・・

これがわかるだけでもほかの地域の描写もこだわっていたんだろうと想像がつきます。

 

最後に

20代半ばから後半にかけての人はもし、アニメを見ているならば見ましょう。

社会人として自分と重なるところがたくさん出てくると思います。

その中で一歩前に踏み出した人たちの厳しいけれど楽しい世界を見せてくれる作品のように思いました。

学生時代のゆるいだけじゃなく、社会人になったからできる本気の趣味についても考えさせられるものになっているので仕事以外に居場所を探すきっかけになるのではないでしょうか。